前回は筋膜の捩れのパターンについて説明しました。
まだ記事をご覧になっていない方は、一度目を通していただけたらと思います。
今回は隔膜について説明しますね!
オステオパシーの臨床家は身体のある部分に繰り返し制限が発生するのをよく発見したと言われております。
そして隔膜として作用する8つの重要な部分を特定しました。
それら隔膜は機能していれば間質液が増大し、機能障害を起こせば抑制します。
よって、隔膜に制限が起きていない状態がいい状態と言えます。
体液が端から端まで、頭からつま先まで"バシャバシャ流れた"ときに治療は終了し、その後2~3週間は治療の必要がないとされています。
その8つの隔膜を縦に結びつけ調整している筋膜をボウストリングス(弓の弦)と呼びます。
ボウストリングスは身体の前方を縦に連結している筋膜のことを指し、身体の前後バランスの維持に関与しています。
ロリン・ベッカーは「”背部”のみならず、"前部"も治療しなければならない。さもないと背部の治療が持続しない」と言い残しています。
筋膜は様々な組織を包み、分け、守り、支えます。その機能のうち最も重要なのが、組織液の流動を促進・誘導し、その導管を通じてリンパの流れを促進することになります。
8つの隔膜
①足底筋膜
②膝の隔膜(a.膝窩筋膜 b.膝の十字靭帯と横靭帯)
③骨盤隔膜
④横隔膜
⑤胸郭出口(c.前頸筋膜 d.鎖骨下筋-肋宇鳥口靭帯-肋鎖靭帯)
⑥後頭下三角
⑦小脳テント
⑧鞍隔膜
ボウストリングを評価する際には通常、頭部からはじめ、下方へ移動し、足底筋膜で終える。
各部位を検査し、機能障害がなければ下方へ移動して、次のアクセス・ポイントへ移る。
そして全てのものがリズミカルに屈曲・伸展し始めた時に治療が終了する。
このテクニックは感覚を研ぎ澄ませることが重要なので、私自身も常に流動する感覚を養っていき少しでもお客様に健康を届けられればと思います😌
最後まで記事をご覧いただきありがとうございます!
参考書籍)C.A.SpeeceD.O,靭帯性関節ストレイン オステオパシー・マニュピレーション.2019